先日、毎年3月に東大寺二月堂で行われるお水取りを数日に分けて撮影してきました。
お水取りとは平勝宝4(752)年から始まり今年で1268回目を数える行で、一度も途絶えたことのない歴史ある法会です。
3月1日から14日まで東大寺二月堂にて修二会(正式名称は十一面悔過(じゅういちめんけか))本行が行われ、15日に満行となります。この本行で行われる行法の一部を『お水取り』と言われます。
このお松明を堂内と少し離れた場所から撮りたかったので2日に分けて撮影しました。
こちらは堂内から撮影。堂内からお松明を見学できるのは前半の上七日(3月1日〜7日)だけなので先に撮影しておきました。間近で見ると迫力があって圧倒されました。煙が立ち込めて、灰もたくさん被りました。
構図的にはもう少し右から撮りたかったのですが、人も多かったのでこればかりは仕方がないですね。ただ一つ悔しかったのが、手前の柱が死角になってお松明を回転させるところがよく見えませんでした。。。残念。。。
その後も次から次へとお松明がきてあっという間の20分間でした。
後日は三脚の使用が許可されているカメラマン席から望遠で撮りました。こちらは思っていたより人が少なく、そんなに混雑はしていませんでした。
炎はトビやすいのでそこには神経を使ったつもりでしたが、舞台の角はお松明を回転させるので他よりも長い時間そこに炎があるため、若干明るくなっています。
火の粉が滝のように落ちていますね。炎のうねりもすごいです。
もっと寄せてみました。
こちらも炎の動きと落ちる火の粉がすごいですね。お松明が舞台に上がる前に散水するものの、よく火事にならないですね。
1枚目の写真はこの炎の向こう側(内側)から撮ったものです。
このお水取りの撮影も年々厳しくなっていると聞きます。あくまで噂ですが、上七日だけ許されている舞台での見学も近いうちにできなくなるのではないか、という話も聞きます。
この原因はやはりマナーの低下が大きく占めるのではないでしょうか。お水取りは観光客を楽しませるためのパフォーマンスではなく、1268年一度も途切れることなく続いてきた歴史ある法会です。東大寺の人にお話を聞くと、大声を出したり騒いだりする人もいるようで、酷い時には「お松明をもっと回転させろ!激しく動かせ!」というような煽りをする人も過去にはいたらしいです。
これはパフォーマンスでもないし、お祭りでもありません。
これ以上規制が厳しくならないよう、一人一人が周りに配慮して節度ある行動をとることが大切ですね。
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